台所が好きですか?
台所を整える 〜食を尊び、命を敬う〜
最近のマイブームは、水滴を拭くことです。
シンクに残った水や、コンロまわりに飛んだ水滴を見つけると、気がついたらサッと拭いてしまう。
お掃除も楽になりますし、油汚れも早いうちにふき取れば、汚れがこびりつくこともありません。
いつも台所が整っていると、料理をすることが面倒ではなくなります。
「よし、何か作ってみようかな」そんな気持ちになれる場所。それが私にとっての台所です。
🍳 食をつくる場を「清める」
台所は、単に食事をつくる場所ではありません。
私たちが「命をいただく準備をする神聖な場所」でもあります。
仏教には「五観の偈(ごかんのげ)」という、食事の前に唱える教えがあります。
それは食べ物を粗末にしないようにと、「いただく命」と「支えてくれる人々」への感謝を忘れないための心がけです。
台所を清め整えることは、感謝の心で食に向き合う仏道の実践です。
🧼 小さな整えが、心の整えになる
調理台の上を片付ける、シンクの水垢を取る、冷蔵庫の扉をきれいに拭く。
その一つひとつが、料理する人の気持ちを整えてくれます。
道具がきちんとしまわれ、布巾が乾いていて、鍋や食器がすぐに使える状態になっていると、
次に使う人にもやさしく、自分にもやさしい台所になります。
🙏 命を尊ぶということ
野菜を切る、米をとぐ、出汁をとる――そのすべては、
「いのちをいただく」という行為の入り口です。
命あるものを調理し、自分や家族の身体となっていく食事。
それを調える台所を丁寧に扱うことは、食べ物への敬意や、いのちへの感謝を表す大切な姿勢です。
🌿 まとめ 〜日々の整えに祈りを込めて〜
今日もまた、台所から一日が始まり、一日が終わります。
忙しい日々の中でも、台所を整えることは、心を整えることにつながっていきます。
料理を作ること、食べること、片付けること。
そのすべての中に、仏さまに通じる「祈り」と「感謝」があります。
どうか今日も、食を大切に。
整った台所から、整った心と命が育まれますように。