コロナ禍に思う_弘仁九年の疫病:悠心
まるでコロナは弘仁九年の疫病か…
弘法大師の疫病退治について
『(*1)弘法大師行状絵詞伝(こうぼうだいしぎょうじょうえことばでん』という、
大師の生涯のハイライトを24の場面にわたって
描いた絵巻に関する解説文の中の一節をご紹介します。
「弘仁(こうにん)9年の春、疫病、天下に流行して、死屍 、
野外に満みつる有様ありさまでありました。
嵯峨天皇、深く宸襟(しんきん)を悩まされ、
疫災消 除の為に、自ら宸翰(しんかん)を染めて般若心経一巻を書写給ひ、
大師に 勅(ちょく)して講讃(こうさん)供養せしめられました。
大師、勅を承けて此の経を講じ給ふに」、
「大師の御講讃未だ全く終はらざる間に、
効験(こうけん)速やかに 顕れ、
疫災みな止み、死人も多く蘇生しました。
是れ全く大師、鷲峯親聞(しゅうほうしんぶん)の深義を述べ給ふに因ると申し伝へます。」
京都ではやった疫病に悩まれた嵯峨天皇にお大師様は
『般若心経』の講釈をされてご一緒に祈願されたのです。
するとその功徳は瞬く間に表れたというのです。
『般若心経』は全文がありがたいお経ですが、なかでも最も重要な個所は
「ギャテー ギャテー ハーラーギャテー ハラソーギャーテー
ボージーソワカ」という一節(真言)です。
この真言は、「菩提(悟り)の世界に行きつくまでみんなで行こう」という意味です。
真心がこもった読経や写経は神秘的な力が動いたといえます。
本日、東京では一日の感染者が過去最多といニュースが報道されています。
心和寺は真言宗の寺院として心を込めて祈り続けたいと思います。
(*1)昭和9年「六大新報社」出版 長谷寶秀 著
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八幡山 心和寺
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岡山県倉敷市中島2355-156
086-466-2356
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